印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

白菜

btn_a_o_383_115R.png

一年中あるけれどやっぱり冬においしい白菜。今回は食べきりサイズで使いやすいミニ白菜を取り上げてみました。(2014/1/19作成)

vf0032-1.jpg

品目:ハクサイ
植物学上の分類:アブラナ科アブラナ属
原産地:中国
品種(種類):ミニハクサイ
ハクサイの主な産地:茨城県、長野県ほか
出回り期:通年(秋冬白菜の旬は11~2月頃)

寒い冬、鍋ものに欠かせない白菜。Chinese cabbageと呼ばれるように中国が原産で、日本に伝わったのは明治初期。東京博覧会で山東白菜が紹介されたのがはじまりとされています。当初は普及しませんでしたが、その後日清・日露戦争で中国へ出征した人々が種子を持ち帰ったことから栽培されるようになり、昭和初期に全国的に栽培されるようになったのだそうです。中国では山東、華北、華南という3つの種類がありますが、日本で普及したのは山東型。また、白菜には葉が球状にまとまる結球タイプ、葉が結球しないタイプ、半結球タイプがありますが、現在出回っているものはほとんどが結球タイプです。
ミニ白菜は少人数の家庭でも使いやすいように開発された小型タイプ。いわゆる普通の白菜に比べ1kg程度で冷蔵庫にも楽におさまる食べ切りサイズです。最近では掌に乗るくらいの小型白菜(ベビー白菜、わわ菜などと呼ばれます)も登場しています。こうした小型の白菜は葉がやわらかく、サラダにしてもおいしくいただけるというのがウリのよう。もちろん、ミニ白菜も普通の白菜同様、鍋やリーム煮、とろっとした餡でいただく中華炒め、歯ごたえを楽しむ漬物など、あらゆる料理に活躍します。

●主な栄養素

約95%が水分という白菜ですが、ビタミンC、カリウム、食物繊維などがバランスよく含まれています。食べ応えがあるのにカロリーも低め。

●保存方法

まるごとの場合は新聞紙に包んで涼しい場所に立てて保存できます。カットしたものは切り口をラップで包み、冷蔵庫で保存し、早めに使い切ります。

●ひとこと

白菜の一大産地といえば茨城県ですが、今回購入したミニ白菜は有機栽培(有機JAS)の熊本県産でした。例年、この時期(12~1月)にはミニも含め白菜が大量に出回っていたように思われたのですが、この冬は収穫が少ないのか、年末に都内某スーパーで普通の大きさの白菜が1玉590円で売られていたのはショックでした。いなか育ちLemonにとって白菜は2玉縛られてなんぼの印象。もちろんここは生産地ではないし、1/4カット(140円程度)の販売が大半ということを考えると、なるほど、まあ1玉590円か……。安くておいしい野菜とのめぐり合いは、本当のところ、気象状況やら流通事情やらいろいろな条件をくぐりぬけた末のラッキーなのかもしれません。

☆霜にあたって甘くなる

白菜は寒さに弱い野菜。そこで、霜にあたると白菜は葉に蓄えられたデンプンをブドウ糖に変え、体内の水分が凍る温度を下げて身を守るのだそうです。そのため、霜にあたった白菜は「とても甘みが強い」と言われるのです。