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野菜たちの個性や魅力を探り、特性を生かしたおいしい食べ方を見つけよう!

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下仁田ねぎ

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寒い季節はやっぱり鍋、と思い材料探しに出掛けると
思わず目が合った泥つきの下仁田ねぎ。しかしねぎを普通に鍋にしても面白くないのでは。よく見てみればそのお姿はフランス産ポロねぎにも似て…。そこで今回は洋風料理に使ってみることにして下仁田ねぎをチョイスしました。
(2011/12/06作成)

品種:下仁田ねぎ welsh onion shimonita
分類:ユリ科ネギ属
原産地:中国西部、シベリア
下仁田ねぎの主な産地:群馬県
出回り期:11~12月

下仁田ねぎは群馬県甘楽郡下仁田町およびその周辺で
栽培されている根深ねぎの品種のひとつです。
別名「殿様ねぎ」。その昔、江戸幕府にも献上して
天下一といわれたことからそう呼ばれるように
なったようです。全体的にずんぐりとした姿で
白い部分が太く短いのが特徴。
生でかじると辛いですが、煮込むととても甘く
やわらかくなるのですきやきや鍋料理などに
向いています。
11~12月に出荷されますが霜があたることによって
甘みが増し、地元では葉が枯れて黄色くなりはじめた
頃のほうがおいしくなるともいわれているようです。

●ねぎの栄養素

ねぎ特有の香味は硫化アリルという成分によるもので、消化促進や抗菌作用があります。ほかにビタミンB1・B2なども豊富。緑の葉の部分にはカロテンが多く含まれていますので、葉付きを買ったら葉の部分も上手に使いたいものです。

●保存方法

泥つきは新聞紙にくるんで涼しいところに立てて保存します。葉を切った場合などは切り口をラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存し早めに使い切ります。

●ひとこと

下仁田ねぎの包装に「鍋物・サラダに」とありました。生だと辛いのにサラダ?と思いきや、ホットサラダのことでした。なるほど。シンプルにこんがり焼いて食べるのもおいしそうです。

☆ねぎいろいろ

ねぎの種類は「加賀群」「千住群」「九条群」に大別されます。加賀と千住は白い部分を食べるねぎで「根深ねぎ」、京都生まれの九条群は緑の葉を食べるねぎで「葉ねぎ」といいます(博多の万能ねぎもこの一種)。一般的に「長ねぎ」として販売されている白くすらりとしたねぎは千住群。太めの下仁田ねぎは加賀群のひとつで同グループには加賀太、秋田太などの銘柄があります。耐寒性があり冬場は葉を枯らして休眠する性質があります。

☆育つ場所により

地元では下仁田ねぎは畑の場所によっても姿や味が異なるといわれているようです。平野部(馬山地区)のものはより太く短く、山間部(小坂地区、西野牧地区など)のものは驚くほど太くはないがやわらかいのだとか。スーパーで買う場合そこまで詳細はわかりませんが、産地に行くことがあればぜひ確かめてみたいものです。

☆似たもの同士

「ポロねぎ」といわれるねぎはヨーロッパでポピュラーな「リーキ」。地中海沿岸原産の西洋ねぎで白い部分を食べます。太めの姿や加熱すると甘くなるところが下仁田ねぎと似ているとよくいわれます。一般に出回っているリーキはオーストラリアなどからの輸入物が多く、スープやグラタン、クリーム煮などで楽しみます。